鋳物の加工種類と精度分類
鋳物の加工種類と精度分類
鋳物の製作方法にはいくつかの種類があり、それぞれが異なる精度と特徴を持っています。以下に代表的な鋳物製作方法とその精度分類を紹介します。
またバンテックは鋳物に対して追加工が可能です。各鋳物の特性を理解しているからこその切削加工が可能となっています。鋳物加工から切削、放電、研磨、表面処理まで一貫して対応ができるバンテックに鋳物の相談をお待ちしております。鋳物量産は海外、精度出しは東京バンテックの海外調達、日本精度出しの対応が非常に問い合わせが多いです。
1. 砂型鋳造 (Sand Casting)
- 概要: 最も一般的で歴史が古い方法で、砂を使って型を作り、そこに溶融金属を流し込みます。
- 精度: 他の鋳造法と比較して精度は低めですが、大型部品や複雑な形状の部品の製作に適しています。
- 寸法精度: ±0.5~1.5mm
- 表面粗さ: 比較的粗い仕上がり (Ra 25~50μm程度)
2. シェルモールド鋳造 (Shell Molding)
- 概要: 樹脂と砂の混合物で型を作り、より高い精度を実現します。薄肉部品や複雑な形状の部品に向いています。
- 精度: 砂型鋳造よりも高精度で、表面も比較的滑らかです。
- 寸法精度: ±0.25~0.75mm
- 表面粗さ: Ra 12.5~25μm
3. 金型鋳造 (Die Casting)
- 概要: 高温高圧で金属を金型に流し込む方法で、大量生産や高精度が求められる場合に使用されます。アルミニウムや亜鉛などの軽金属に適しています。
- 精度: 非常に高い精度で、複雑な形状や薄肉部品に適しています。
- 寸法精度: ±0.05~0.25mm
- 表面粗さ: Ra 1.6~6.3μm
4. ロストワックス鋳造 (Investment Casting)
- 概要: 蝋で型を作り、その型をセラミックで覆って硬化させた後に蝋を溶かして鋳型を作ります。非常に複雑な形状が可能です。
- 精度: 高精度であり、複雑な形状や微細な部品の製作に向いています。
- 寸法精度: ±0.1~0.5mm
- 表面粗さ: Ra 3.2~12.5μm
5. 遠心鋳造 (Centrifugal Casting)
- 概要: 円筒形の型を高速回転させて、遠心力で金属を型に充填する方法で、パイプ状や中空の部品に使用されます。
- 精度: 中程度の精度で、パイプのような連続的な形状に適しています。
- 寸法精度: ±0.5~1.0mm
- 表面粗さ: Ra 6.3~12.5μm
精度と用途の対応
精度が高い製作方法ほどコストが高くなるため、部品の使用用途や製作ロットに応じて適切な方法を選定します。例えば、大量生産で高精度が求められる小型部品なら金型鋳造が適しており、複雑な形状で小ロットの高精度部品にはロストワックス鋳造が向いています。
『BANTECの鋳物加工事例』
①ダイキャスト
ダイキャストのバリ除去前の製品です。金型製作から量産まで弊社は対応が可能です。 |
②マグネシウムの鋳物の精度出し
マグネシウムの鋳物の精度出しを行いました。 写真では全く分かりませんが内径のネジ切りもマシニングで加工しております。 発火性がある為、細心の注意を払って加工しております。 |
②アルミ鋳造品の精度出し
アルミ鋳物の精度出しマシニング加工品です。金型で製作された鋳物品への追加工となります。ダイキャスト、ロストワックス、砂型品の精度出し加工は弊社にお任せください。 |
鋳造品の海外量産・追加工はバンテックにご相談下さい
バンテックはマシニングセンタを用いた切削加工による追加工の豊富な経験・実績があります。お客様の要望に応じて、さまざまな追加工が可能です。また、他社で断わられた難加工も弊社では加工できた多数の事例もあります。強度、巣穴などの問題を抱えておる鋳造材料の追加工はバンテックにご相談ください。
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